ECT機器の製造者、FDAの規制に逆らう

精神科医によって使用される電気痙攣療法(ECT)機器は、最大460ボルトの電流を脳に流し込みますが、これには脳の機能破壊といった副作用を起こす可能性があります。
ECT機器の製造者は、患者の苦情を無視し、「療法」の危険性を軽視したため、監視下に置かれることになりました。

情報公開法(FOIA)に基づく要請により開示された書類のおかげで、オレゴン州レイクオスゥイーゴに拠点を置く、電気けいれん療法(ECT)の製造メーカーMETCAが、自分たちの製品が深刻な傷害や死をもたらした、またはそれらの原因となったということについて報告を怠ったことを示す、米国食品医薬品局(FDA)の検査報告書が閲覧できるようになりました。 さらに、同社の広告には、その機器がFDAによって「高い危険性」と分類されていることについては触れていません。

FOIAに基づく要請は、市民の人権擁護の会のために提出されました。

非常に論争の多い手法であるECTには、最大460ボルトの電流を最高33回脳に流すことが含まれますが、これはある種の電気ショック拷問機器によって使用される量と同じです。 FDAによると、ECTには、認識機能障害、記憶障害、長期にわたるてんかん発作、歯の物理的傷害、躁病、肺(肺に関連する)合併症および死を引き起こす可能性があります。 拷問に反対する国連人権高等弁務委員会が発表した2013年の報告書は、この手法が強制的に行われた場合を「偽装されたリハビリ」と表現しています。 ECTを受けた患者の3分の1は永久に記憶を喪失し、多くが知能指数の急激な低下を経験します。

2001年、MECTAは、「安全かつ効果的」という言葉を使用した広告を使いましたが、そこには彼らの機器がFDAによって、最も危険性の高い「クラスIII」に分類されていることは表示されていませんでした。 (最近発行された小冊子で、MECTAは「規制機関による多岐にわたる承認」という文句を使用していますが、その機器は市販前の承認をFDAから受けていませんでした)。 さらにMECTAは、そのたくさんの有害事象について、「医療器具の使用に伴う事故報告(MDR)」に記載・提出を怠りました。この報告はFDAの規則で義務付けられているにもかかわらずです。

2007年、MECTAは、記憶喪失や他の有害事象について強調表示されたFDAからの「医療器具の使用に伴う事故報告」を無視していたことがわかりました。 MECTAの社長、ロビン・ニコルは、これらの主張のいくつかをはねつけました。

「ニコル氏は、 自社が苦情の信頼性に疑いを持っていたと証言した」とFDAの報告書にあります。

さらに、MECTAはECTが原因で死亡した女性のことも無視し、その事故についてMDRを提出しませんでした。 ニコルは、上記の事故が自社が被った最初の有害事象であると主張しましたが、他にもMDRがFDAから彼らに送られており、同社に対して争議中の裁判もありました。

ECT機器は、安全性と有効性を立証するための標準的な臨床試験に合格したことは一度もありませんが、1979年9月にFDAは、この機器のメーカーに32ヵ月以内にこの試験に合格するよう申し入れていたのです。 37年経った今も、これは行われていません。 しかし2015年12月、FDAはこの機器の危険度の分類を低くするために提案の指令を発行しました。この処置について大衆の抗議運動が起こりました。

「ECT機器は、安全性と効果を立証する標準的な臨床試験を受けていませんが、1979年9月にFDAはこの機器の製造者に32ヵ月以内にその試験を受けるように指示しました。」

憲法弁護士のジョナサン・イモードはこの再分類を止めるために、FDAに市民請願を提出しました。 その請願によると:

  • FDAは3000件を超える意見を受け取ったが、そのほとんど(79%)がECT機器をクラスIIに再分類することに反対している。
  • それらの意見は、何百という永久的な記憶喪失、大切な人の喪失、ECTによる衰弱効果についての申し立てに関連するものでした。
  • 92の団体が提案書を提出しましたが、その構成員のうち462人が賛意を示し、6,462人が再分類に異議を申し立てました。

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